スカベンジャーの標本部屋

本業は看護師ですが、趣味で動物骨格標本を作成しています。

スカベンジャーはうんちも拾う

 今日は健康診断。大腸がんの検査のため、検便の採取も行いました。
 
 看護師という仕事柄、人の排泄物を取り扱うことも多いですし、家では娘のオムツを替えるので、うんちとの関わりの深い日常を送っております。
 
 さらに、趣味の流れでうんちを取り扱うこともあるのです。 
 骨を収集するためには動物の遺体が欠かせませんが、動物のうんちからも骨を得ることができるのです。

 肉食動物のうんちの中には、食べた動物の骨や体毛など、消化しきれなかった組織が含まれています。
 この骨を調べることで、その動物が何を食べているのかを知る手掛かりになり、同時にその地域に生息する小動物の種類を把握することもできます。
 
 うんちから骨を取り出す手順(自己流です)
①うんちを拾う
②うんちを一旦乾燥させる
③乾燥したうんちを水に浸してふやかす
④ピンセットなどでほぐしながら、骨を拾い上げていく
⑤骨を乾燥させ、チャック付きポリ袋などに保存する

 動物の遺体を解剖して死因や病歴、生活歴などを明らかにしていく作業を司法解剖や病理解剖とすると、うんちから骨を取り出し正体を探っていく作業は遺留品捜査のようなものですね。
 うんちをほぐしながら骨を1つ1つ拾い上げる作業は、時間がかかるし肩もこりますが、その過程はドラマチックで楽しいですよ。

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キツネのうんち
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キツネのうんちから採取した骨。
右上はモグラの上腕骨や下顎骨、右下は齧歯類の上顎骨や門歯、茶色いのはケラの脚。
その他、ごっちゃになってる。