昨日と今日は学会でした。
コロナのためwebでの発表だったので、例年のように他県へ観光がてら、という訳にはいかず、病院の会議室からzoomで参加していました。
学会開始が9時からなので、朝は軽くドライブがてらロードキルの犠牲者を探索してきました。
2時起床。4時間かけて盛岡~遠野~川井を回り、計6件のロードキルに遭遇。この数は1回の探索で発見した最高記録です。
①ハクビシン。
既に乾燥して腐敗臭あり。死後数日は経過している感じ。全身の骨が折れてたので回収せず、山に返す。
②タヌキ(メス)。
目立った外傷はなく、全身死後硬直あり。解剖にて右前腕骨骨折、胸腔内出血(肺から?)、腸管破裂を確認。回収し軽く除肉後、虫に任せる。
③テン(メス)。
タヌキの先、10メートル地点で発見。まだ温かく、硬直もなかったので死後1時間以内と推測。頭部、胸部の損傷著明。皮は無傷だったが時間の都合上、処理できないため山に返す。
④ネコ。
頭部挫滅。体は無傷。通行人によると近所の方の飼い猫らしいので、飼い主さんに連絡してもらい引き取りを任せる。
⑤トビ?
乾燥しており全身骨折している。死後数日経過し食い荒らされた様子。回収せず山に返す。
⑥キツネ。
ショッキングな状態のため写真の掲載は自粛。
腐敗・乾燥しウジ虫が湧いている。腹部に大きな穴が開き、肉食動物に食べられたのか内臓は全て無くなっている。死後1週間は経過?
回収してウジ虫に引き続き任せる。
(人目に付きやすいうえ、畑の所有者も近所のはずだがここまで放置されているのは珍しい)
という訳で、今回は大収穫でした。しかし、標本の収集やロードキルの調査のために遺体が手に入るのはありがたいことなんですが、これだけの動物が亡くなっている状況は喜ばしくはないですね。
矛盾してるけど、ロードキルを探しても見つからなくなることが私の一番の望みです。
自然の営みの中で亡くなる分には当然と受け入れられますが、意図しないこととはいえ人の手により野生動物が亡くなることは誰にとっても不幸なことですね。
世の中からロードキルを無くすために、私が今できることは、安全運転をすることと、調査の結果をこうして報告するくらいしかありません。
それでは、また。