久しぶりの頭骨紹介。
初の草食動物。繁殖力は高いはずなのに、なかなかお目にかかれないノウサギ。
よしんば遺体を発見しても、大抵ぺしゃんこで回収不能なので、頭が無事な遺体に遭遇すると興奮します。
というわけで、ご紹介。
側面(下顎骨にひびが入ってる)
上から
正面
後面
底面と下顎
持ってみると意外に軽く、薄くて華奢な印象を受けます。
これじゃあちょっとした接触事故でもバラバラになるのも頷けます。
これまで紹介してきた肉食動物達と比べると、かなり形態に違いがあることがわかります。
脳の入るスペースどこ?
耳の穴は上を向いてる。
所々海綿状の穴がある。だから頭も軽いんですね。
鼻骨が大きいし、下顎や頬骨の形も全然違う。
でも、一番の違いは何と言っても歯の並びと形ですね。
ウサギは草食なので、犬歯や裂肉歯が必要なく、草や木の皮をむしり取る門歯と、草を擂り潰すための臼歯だけで構成されています。
門歯の特徴が似ていることから、かつてはネズミと同じ囓歯類に分類されていましたが、上顎の門歯の裏にもう1対の歯があるので、独立して『ウサギ目』に分けられたそうです。
門歯のアップ。小さな楔形の歯がみえる。
無傷の頭骨を入手したければ、ロードキルを探すより、ペット用の冷凍餌として販売されているものを購入した方が確実です。