久しぶりの更新&骨の話です。
10年程前になりますが、東北自動車道インターチェンジ付近の防風林にゴイサギの群れが営巣していたことがありました。
交通量の多い国道と交差する場所でもあったため、巣立ちの時期を迎えた頃には、若いゴイサギ達が低空飛行で車と接触したり、路上に降り立って轢かれたり、近隣は阿鼻叫喚の地獄絵図と化していました。
たまたまそこを通りがかってその状況を知り、急いで周辺を探したのですが、路上の遺体は全てぺったんこで、新鮮なものや無傷の遺体はフェンスの向こう側で拾えず、辛うじて回収できたのが白骨化した頭や水路でバラバラに溶けた骨でした。
もっと早く知っていればと悔やまれます。
頸椎の繋がった頭部
上から
下から
左側面
右側面
見辛いですが、強膜輪が残っています。骨は拾った時の状態のまま、付着してるゴミを落とした程度で、クリーニングはしていません。
当時鳥類を扱ったのが初めてだったため、既に白骨化している頭骨に下手に手を加えてバラけさせるのが怖かったので。
回収した頭骨達。
営巣していた範囲を一回りして回収できた頭骨は11個体分でしたが、手の届かない場所にあったり、回収を見送った状態のものはその何倍もありましたので、相当数のゴイサギがここにいたことがわかります。
「来年は1頭丸ごと拾おう」と思っていましたが、この後で防風林の枝払いがされたため翌年以降はゴイサギが集まることはありませんでした。
目的は果たせませんでしたが、人にとってもゴイサギにとってもそれが良かったでしょう。
それでは、また。