スカベンジャーの標本部屋

本業は看護師ですが、趣味で動物骨格標本を作成しています。

小動物

 世間はゴールデンウィークらしいですが、我が夫婦のゴールデンウィーク中の休みは全て合いませんでした。どっちか仕事でどっちか休み。不定休の共働きなんてそんなもんです。

 

 そんな合間を縫って今回はヒミズとシマヘビをチマチマとやっていきました。

 

 先日公園で拾ったペリット(多分)からヒミズらしき骨が三体分出てきたので、確認のためヒミズを探していたら無事路上で発見することができました。しかも普段ロードキル探索で通らないルートなのに、「たまにはこっちも見てみるか」って気まぐれで向かったルート上でした。

 

 

 実家にもヒミズの交連骨格はあるけどバラバラのはないので、骨一つ一つを比較するには不便なんです。なのでこれはバラで保管用にします。

 

前肢はモグラより控え目

後肢は細長い

 

 当たり前ですが、前肢に特殊な機能(穴掘り、木登りなど)が備わっている種では前肢と後肢の形状は明確に異なります。

 こういう機能の違いが形態の違いに現れるという当たり前の話でも、実物を見ていると毎回感心します。

 

剥き終わり

 

 肋間筋に穴が空いており胸郭から出血していましたが、サイズが小さいので骨のダメージはよくわかりません。でも比較用には十分使えるでしょう。

 あるのかないのかわかりにくい眼も特徴ですね。

 今回は皮も残すため四肢の先は切断しています。

 

 あとはお湯に浸けながら軽く除肉して入れ歯洗浄剤へ。

 

 続いてシマヘビです。

 

 実家で姪とヘビ探しをしてた時には何も見つからなかったのに、帰りに家を出て4~5Mのところで発見。

 直前に車に踏まれたようで発見時まだ息はありましたが頭が歪み、総排泄孔からヘミペニスが露出し、頭を動かすのもやっとの状態で数分後には動かなくなりました。

 母親「まぁ、眼もこんな真っ赤になっちゃって…」って言ってましたが、シマヘビは元々眼が赤いのよ。

 姪もせっかく見つけたヘビがこんな状態でがっかりしていました。標本にすることを説明して冷凍しておきましたが、骨がどの程度損傷しているかが気になるところ。

 

1時間半後

 

 思ったより骨は損傷が少なく、胴体の中央あたりの肋骨がいくつか折れていた程度で、全身骨格は問題なくできそうです。

 背中の肉をザックリ除去して肋間筋を切ってあります。

 こちらも骨は入れ歯洗浄剤へ。

 海外の動画ではグリセリンとアルコールに皮を浸ける手法がよく見られるので、お試しにやってみます。保存性や退色がどうなのか懸念はありますが、今まで硬いクッキングシートみたいな皮しか作れなかったので、柔らかい皮にできたらいいなと期待を込めての試みです。 

 結果が出るのは半年後ですが。