唐突ですが、ハンターさんからツキノワグマの骨をいただきました。
約70kgのオスだそうですがバラすとトロ箱にも収まります
既に解体して大まかな除肉も済んでいた状態だったので、残った肉を削ぎつつ、より細かいパーツに分けていきます。
解体の翌日に受け取り、その翌日に作業開始したのですが、さすがにこの気温で2日間常温保管していたため腐敗が進み、えもいわれぬ芳香が漂います。個人的には慣れた香りなのであまり気になりませんが、たまに様子を伺いに来る親が顔をしかめていました。
頭骨~胸郭、陰茎骨
前肢
後肢と骨盤
とどめ刺しにより右肩甲骨と頸椎が割れていますが損傷が少ないので助かります。
手足の肉球も残すか悩みましたが、傷みが進んでいたので断念。
普段扱っている中型動物より大きい分、筋肉を切って骨に到達するまでが大変ですが、関節に刃を入れやすいのでバラすのは簡単でした。いつも通りデザインナイフで作業しましたが、一から解体するなら相応のサイズのナイフが必要ですね。
あと脂が凄くて、手も道具もすぐにヌルヌルに。骨の脱脂はしっかりしないと大変なことになりそうです。
この日は前腕、下腿と手足周り、頭骨の除肉までで時間切れ。終わった頃には既にハエの卵が産み付けられていました。
次の日は仕事のためネットに分けてバケツで保管。次回まではハエに分解を頼んでおきます。
翌々日、雨。
ハエの卵が孵化して小さなウジが這い回り、香りも強化されていました。
本当は煮込んで脂を抜きながら除肉していきたかったのですが雨のため出来ず。肋骨を除肉し一本ずつ外して脊椎の除肉、四肢の骨の脂を抜くための穴開けをしていきました。
肉が溶け始めていて脂も多いため摘まんでも滑ったりちぎれたりして作業がしづらかったですが、一応予定通りの作業は終了。あとは虫と微生物に分解してもらいますが、今夏期間中で肉は無くなるでしょうけど、脂が抜けきるか心配なので肉が無くなった頃合いに状態を見ながら煮沸もしていきましょうかね。
それでは、また。