*今回のお話も私の調査結果と考察したことを述べさせていただきます。
但し、今までとは少し方向性の変わった話になること、その内容が人によっては大変ショッキングなものであることを踏まえ、
『嫌な気分になる話は読みたくない』
という方は閲覧をお控えください。
また、閲覧される際には、あくまでも状況から考えられる『仮説の域を出ない』結論であることを前提としてお読みくださいますよう、お願い申し上げます。
さて、前回の続きです。
いくつかの頭骨に残された痕跡とは、刃物で切断された跡でした。
大後頭孔全体の切断痕。
左の後頭顆の切断痕。
ご覧の通り切断面は滑らかで、一振りで切断したことがわかります。
骨というのはかなり頑丈で、包丁くらいでは切断することは不可能です。まして大型犬の頭部の中でも特に密度の高い部分を一振りで切断しているので、鉈のような鋭利で重量のある刃物が用いられたと考えられます。
切断の痕跡は後頭部に集中しており、他の部位の骨には見られませんでした。
そこから導き出される答えは、誰かが鉈のようなものでイヌの首を切断したということです。
しかも、その切断面のきれいさや、刃の入る角度、位置が正確であることから、切断した人は相当手慣れていたようです。中には何度か刃を入れたり、位置がずれたりした跡もあったので、同一人物ではない可能性もあります。
あるいは、生きたまま切断しようとして暴れたため、当たり所がずれたのか?
いずれにしても、今度は新たな謎が生まれます。
「なぜイヌの首を切断したのか?」
「なぜ切断してここに遺棄したのか?」
「なぜ同一の犬種ばかり遺棄されたのか?」
遺体を遺棄するだけならば切断する必要は感じられません。殺害目的で切断したのならば、なぜそのような方法を選んだのでしょうか?
ブリーダーならば同じ犬種を沢山繁殖させることはあるでしょうが、これほどの大型犬となると需要は少なく、多頭飼育にもコストがかかるのでメリットがないようにも思えます。
この謎を解くために、まずはその犬種を明らかにしなければなりませんが、当時犬種ごとの頭骨を比較した文献は無く、調べることができませんでした。
しかし、私は1回目と2回目の探索の際にその近所で散歩していたイヌを見ており、その外見的特徴と発見された骨の特徴に共通点があることに気付きました。
ただ、その犬種についてはここでお伝えすることはできません。なぜなら、その犬種を公表すると地域が特定され風評被害が及ぶ可能性があるからです。
犬種は分かりました。そこで今度はその地域とその犬種との関係性を調べることにしました。
ブリーダーやショップでの取り扱い、同様の事件やニュースの有無、行政との関わり、文化的背景など、インターネットや書籍を漁って調べた結果、文化的に根強い関係性があることが判明しました。
しかし、申し訳ありませんが、それも上記と同じ理由から伏せさせていただきます。
そこまで分かったところで謎が解けました。
が、また長くなってしまったので次回にしましょう。
それでは、また。